☆「追い込まれた退職」後の憤懣☆

毎月の残業が60時間から80時間と続き心身ともに疲弊していた。

直属の上司に残業時間の削減など職場環境の改善を求めたが、口先だけで一向に改善されない。

年休もとれない状態で行政など外部の相談機関に行く時間も気力も体力もない。

 

回復不可能なダメージを受けるおそれがあるところまで追い込まれ、ぎりぎりのところで退職を申し出て辞めることにした。

3か月程度は呆然と過ごしたが、体調が回復し気持ちも落ち着いてくると、職場での理不尽な取り扱い、何で辞めなければならなかったのだろう、と納得しきれないもやもやした気分がわいてきた。

 

そしてほっとユニオンに相談にきた。

相談の趣旨は転職など前に進むためには、過去の職場でのことに気持ちの区切りをつけたいということであった。

ほっとユニオンは使用者とのトラブルを抱えた労働者の駆け込み寺です。

 

本件は、辞めざるを得ない状態に追い込まれことに対して、安全配慮義務違反を理由として使用者に対して損害賠償請求が可能な案件である。

しかし、相談者は使用者を相手に訴えるとか交渉するとかまでは考えていない。

自分の窮状を知りながら何もしてくれなかった職場の上司・同僚に対する遣り切れない気持ちを聴いて欲しいということのようであった。

 

 

職場に身近な相談先としての労働組合があったら辞めなくても済んだのではないかと残念に思う。(直井)