「誰に相談していいのかわからない・・・。」「こんな私的なことで相談していいのだろうか?」「こんな相談をすると、自分がダメ人間だと思われてしまうのではないか・・・。」「相談したことがバレると上司から報復があるのではないか?」「もうどうしていいかわからない・・・。」
職場でのいじめ・嫌がらせ(以下、「パワハラ」と言います。)の相談件数は、近年増加の一途を辿っていますが、実は、上記のような思いから、まだまだ相談できない方が多いのも事実です。現在の社会では、たとえパワハラにあったとしても、それを笑う人なんかいません。なぜなら、働く人の誰もがこの問題の当事者になり得るからです。
まずは、専門家に相談する勇気を持ちましょう。
このままパワハラにあっている状態が続くと、仕事の意欲や自信を失うばかりか、夜も眠れない日々が続いてしまいます。そして、メンタルヘルスの悪化に伴い、心身の健康や命すら危険にさらされることになりかねません。守るべき優先順位の第一はご自身の健康です。
パワハラに対して、一人で立ち向かうのは荷が重すぎます。是非、専門家の力を借りて、解決に向けての取り組みを始めましょう!
<こんなふうに対応する>
① メモ(具体的なもの)を残す。(パワハラ事案の難しいところは、パワハラされたことの立証が難しいことにあります。メモを残す場合には、5W1H + 誰が同席していたか + 周囲に目撃者はいたか ・・・ までの詳細についても、しっかりと書き留めておきましょう。)
② 録音して、パワハラ(暴言等)の実態を残しておく。(パワハラ事案において、ボイスレコーダーは必須アイテムとなってきております。)
③ 可能であれば録画しておく。(同僚に協力を頼めるであればそれに越したことはありません。)
④ 医者にかかった場合には、診断書をもらって残しておく。
⑤ 会社の相談窓口があれば、相談して解決を図る。(その場合、会社の誰に相談したか等、5W1H形式でメモに残しておく。)
⑥ それでも解決できないような場合には、「労働相談カフェ東京」(03-5834-2300)に電話しアドバイスを受けましょう。(電話相談は無料、受付時間は平日9時~18時です!)
<パワハラの定義・類型・損害賠償請求のポイントを知っておきましょう!>
◆ パワーハラスメントとは(定義)
職場のパワーハラスメント(以下、「パワハラ」)とは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内での優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」を言います。
(平成24・3・15「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」)
◆ パワハラの6類型
パワハラ行為の類型としては、以下の6類型が挙げられます。
(平成24・9・10 地発0910第5・基発0910第3)
◆ 損害賠償請求のポイント
(労働紛争解決アドバイザー 横川)