2021/11/21
上司のセクハラ行為が原因で体調を崩し1か月ほど出勤できない状態が続いていたところ、会社から突然、無断欠勤が1か月以上続いているので就業規則の規定に基づき自然退職とするとの通知がきたが、納得ができないとの相談があった。 本相談事例の場合、会社は、欠勤者の状態や意思を積極的に確認しようとすることもなく、ただただ1か月間の経過を待って自然退職の通知を発した疑いがある。 また、欠勤の原因が上司のセクハラなど会社に原因がある場合は別の配慮が求められることも当然である。 したがって、本相談事例においては自然退職の事由(無断欠勤)に該当するという会社の主張は疑問であると言わざるを得ない。
2021/11/03
そもそも、試用期間の延長は、就業規則などで延長の可能性およびその事由、期間などが明定されていないかぎり、試用労働者の利益のために原則として認められない。 解約権留保付き労働契約と解される通常の試用関係においては、解約権が行使されないまま試用期間が経過すれば、労働関係は留保解約権なしの通常の労働関係に移行するのが原則であるからである。 さらに試用期間の延長が退職勧奨とセットで提示されたことは、会社が留保された解約権を行使した場合に解雇事案として法的に争われるリスクを回避する目的で、労働者の自主的な退職をうながすための手段として試用期間の延長が持ち出されたことが窺われる。
2021/10/26
退職に伴い社宅を明け渡す際、園から自己負担なしで提供されていた借り上げ社宅の家賃6か月分(42万円)の支払いを求められたとの相談があった。 借り上げ社宅を無償で提供しながら、入社後1年未満で退職した場合は遡って社宅の賃料相当分を請求するという契約は、労働者の退職の自由を確保するという、労基法16条の趣旨に反する違法な契約と言わざるを得ない。
2021/10/17
使用者は、有期労働契約が3回以上更新されているか、1年を超えて雇用されている労働者にかかる有期労働契約を更新しない場合には、契約の期間が満了する30日前までに、その予告をする義務がある。 他方、労働契約法19条は、労働者が更新を期待することについて合理的な理由がある場合に使用者が当該労働者の更新の申込みを拒否することに対して、解雇制限法理に準ずる高いハードルをもうけている。 更新により長期間働くことを前提として契約したときなど更新を期待することに合理的な理由がある場合、納得できない更新拒否はたとえ雇用期間が短期間であっても争うことができる。 納得のできない更新拒否にあったら、泣き寝入りしないで異議を申し立てよう。
2021/09/07
弁護士は2つの点で誤っている。 ①離職証明書と離職票を混同していることと、②離職理由について労使間で争いのある場合の取り扱い したがって、離職理由についての主張の違いは、使用者が離職票交付手続き(離職証明書のパローワークへの提出)を拒否する正当な理由とはならない。
2021/08/30
使用者が手続きを行おうとしない場合は、まずは、事業所の所在地のパローワークに相談して、ハローワークから指導してもらうことをお薦めします。 使用者の対応は雇用保険法上の明確な義務違反なのですから、ハロ-ワークには義務違反状態を解消するために使用者を指導する責任があります。 それでも、使用者が応じない場合は次の方法があります。 ハローワーク(公共職業安定所長)に対する①資格喪失の確認の請求と②離職票の交付請求です。
2021/08/20
週3日ないし4日のシフト制で働くアルバイトが有給休暇の申請をしたところ、使用者の代理人弁護士からシフト制のアルバイトには有給休暇は認められない、との通知があったとの相談があった。 会社側弁護士の主張は、労働者保護法である労基法の趣旨を全く無視したご都合主義の解釈であるといわざるを得ない。
2021/05/29
どんなに退職届(願い)への署名を迫られても、「持ち帰って家族と相談をしたい」とその場での署名を避けたうえで、早急に専門家へ相談をというのが退職勧奨にかかる労働相談が勧めるセオリーである。 そこには一旦署名をしたら終わりだという前提があるようだ。 でもその前提は正しいのだろうか。 対等な市民間の契約関係を規定する民法の規定によれば、自由な意思によらない意思表示は取消すことができる(民法95条、民法96条)。 労働契約関係においても同様である。 否、使用者との関係で経済的弱者である労働者保護の立場から一般的な契約関係以上に労働者の自由意志は尊重されなければならない。
2021/05/25
シフト制で働く労働者から相談があった。 コロナ禍で会社の仕事が減少し、それに伴って一方的にシフト(毎月の勤務日数)も減らされていたところ、ついに退職を勧奨され辞めることになった。...
2021/05/13
容貌はその人を特定できる要素であることから重要な個人の情報です。 自己の情報をコントロールする権利(プラバシー権)として、SNSへのアップは拒否することはできます。 使用者といえども、従業員の容姿等を勝手にSNSにアップすることは、プライバシー権としての肖像権(みだりに自己の容姿等を撮影され、これを公表されない権利)の侵害にあたります。 無断でSNSへアップされたものの削除を求めることもできます。 当然ながら、SNSへのアップを拒否したしり、アップされた画像の削除を要求したことで、解雇など不利益取り扱いをすることは許されません。 SNSへのアップ拒否が正当な解雇理由となりえないことは論をまたない。

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