カテゴリ:労働契約法上の労働者



2021/04/02
本件は、従業員兼務取締役の解雇問題だ。 「従業員兼務取締役」とは、肩書上の地位が「取締役」でありながら、同時に一般の従業員としても評価できる人のことをいう。 「取締役」と会社との関係は「委任契約」であり、「労働者」と会社との間の「労働契約」とは異なるが、従業員兼務取締役は、実質的には委任契約と雇用契約が併存した状態といえる。 実質は個人事業のような会社では、取締役とは名ばかりで、主として従業員の業務を行っている場合がある。実態上、会社代表者の指揮命令を受けて労務に従事し、その労務に対して従業員としての報酬Mを受けていると認められれば、労働契約法上の「労働者」に(も)当たることになる(菅野和夫「労働法」(第12版)182頁)。