☆ユニオンを脱退したい!☆

ユニオンを脱退したい、どのようにすればいいのか、との相談を受けた。

ユニオンへの相談としては異例のものである。

ほっとユニオンは他のユニオンの案件には介入しない方針である。

 

相談者の話しは概ね以下のとおりである。

訪問介護事業所でヘルパーとして勤務していたところ、社長から突然解雇を言い渡された。

納得できないので、帰宅後、ネットで無料相談を捜した。

 

はじめにみつけた弁護士事務所での無料電話相談のやりとりは以下のとおりであった。

月額25万円の給与であること及び簡単な解雇の経緯を説明したところ、100万円はとれる案件だといわれた。ただし、弁護士費用として着手金20万円と成功報酬(獲得した金銭の20%)はかかるとのことであった。

 

着手金20万円に躊躇した相談者は、さらにネットを検索し、無料を謳っている○×ユニオンのホームページがヒットした。

電話での相談の後、会社に対し具体的に交渉を始めるには組合に加入する必要があるといわれた。

 

メールで送信された加入用のulrをクリックすると組合加入申込書の書式が表示された。

そこに氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどを記載して送信した。

解決金の30%を義援金として支払うことへの同意を求めるチェック欄にも同意のチェックをいれた。

 

その後、交渉担当者を名乗るA氏から電話があり、社長への連絡方法などを尋ねられた。

そして、A氏は社長と電話で交渉を始めたようである。

 

しかし、社長の対応は堅く、解雇言い渡しの際に相談者に支払いをほのめかした給与1か月分(25万円)以上のものは出せないということになった。

それも3回の分割払いだという。

 

相談者はそれでは最初の社長の提案と額が同じであること、分割ということでは条件はむしろ低下していることから、再度の交渉をA氏に依頼した。

A氏は怒りだし、「自分では出来ないから代わりに交渉をしてやっているのになんだ」、「なんなら降りてもいい」と逆ギレされたという。

 

労働組合は、一人では弱者である労働者がお互いに助け合う共助の組織だ。

組合の担当者の顔も見ないで、メールと電話のやりとりだけで、交渉を丸投げするのは安易に過ぎる。

どっちもどっちだという気もする。(直井)