☆解雇撤回だけでは納得できない!☆

美容院でアシスタントとしてシフト制で働く従業員からの相談があった。

仕事上の上司にあたるスタイリストからパワハラを受け、オーナーに相談したところ、オーナーはスタイリストの肩を持ち、不当解雇されたとの相談であった。

 

ユニオンとの団体交渉の席で、オーナーは、解雇はしていない、相談者が自らの意思で辞めたのだ、でも従前どおり働くことを希望するならば明日から出勤してもらってかまわないと述べた。

実質は解雇の撤回であるが、不当解雇の取り消しを求められた使用者の対応としてはよくあるパターンの一つである。

 

解雇案件において解雇が撤回されれば、その間の経緯に多少の不満はあってもそれ以上は争わないで一件落着とし、職場復帰するのは一つの解決策である。

しかし、相談者はすでにシフトが決まっていながら、パワハラのために出勤できずにいた期間の賃金補償の請求を譲らない。

スタイリストから受けたパワハラ行為を考えれば、もっともな要求である。

 

これに対して、オーナーはそもそも解雇はしていないのだから出勤していなかった期間の賃金補償はゼロだと譲らない。

解雇という事実があったのか否か、パワハラ行為は存在したのか否か、という基本的な事実関係についての双方の認識のずれが大きいことが話し合いでの解決を困難にした。

 

ほっとユニオンはこのような場合、労働審判を次の手段として選択することにしています。

本件においても、相談者と今後の方針を相談した結果、相談者の気持ちを尊重して、安易な妥協は避け、裁判(労働審判)で白黒をつける方策をとることとした。

 

手間暇はかかっても、たとえコスパは悪くても、労働者には譲れない一線がある。

ほっとユニオンはそのような労働者のお手伝いをします。

目下、労働審判の申立ての準備作業中である。(直井)