私たちNPO法人労働相談カフェ東京は2019年の設立以来電話やメールでの相談に加え、池袋、渋谷等の都内主要ターミナル駅近辺のカフェでの対面労働相談を
実施しています。
相談は原則社会保険労務士の資格を持つ相談員がお受けします。対面相談ですと1回1,000円、おおむね30分程度の時間でご相談を承ります。
相談員ごとに個性がありますし、ご相談の内容もさまざまなので一概には言えないのですが筆者(相談員柏木)はまずはご相談に先立ちざっくばらんに話し合える雰囲気を少しでも作れるように心がけております。あれを聞いてもいいのか、これも気になる、と不安に感じている方もいらっしゃるでしょう。まずはとりとめのないはなしになってしまってもかまわないので気軽に、気楽に相談する場所がある、くらいの気持ちでご相談の申し込みをしてみてはどうでしょうか。
話すだけでも気持ちが楽になることもあります。楽な気持ちでことに当たれば解決まであと少しかもしれません。カフェで気軽に労働相談、NPO法人労働相談カフェ東京ではみなさまのご相談をお待ちしています。
(柏木)
みなさんは「労働法」ということばを聞いてなにを思い浮かべますか。
実は日本には「労働法」という名前の法律はなく、労働契約法、労働基準法、労働組合法、労働関係調整法・・といった労働に関する法律の総称を労働法と呼んでいます。労災保険法や雇用保険法も働くことと密接に関係しているので労働法の一部だと言っていいかもしれません。
さてそんな法律ですが、労働法にかぎらずもめごと(法律のことばで言えば紛争)が起きてしまったときの解決のよすがになるものが法律だ、と考えている方もいるのではないでしょうか。一般的な紛争でしたら民法、あるいは民事訴訟法の定めに従って解決することもあるでしょう。
働いていて起きるもめごと(紛争)はどうでしょうか。
たしかに私たち労働相談カフェ東京でお受けした相談でも最終的に法律の力を借りて解決した事案は数多くあります。他方、相談をお受けしていてまずは法律ではなく話し合いで状況を改善したほうがいいのでは、と感じる事案もまた多くあります。
使用者と従業員、立場は異なりますが同じ職場で働く仲間であることには変わりありません。いきなり法律を持ち出す前に少し胸襟を開いて話す機会を持てば案外問題の解決まであと少しに迫っているのかもしれません。そんな働く悩みのご相談を私たち労働相談カフェ東京は東京都心部を主としたカフェでの対面、あるいは電話、メールにてお受けしています。私たちへのご相談がみなさんの職業生活がよりよいものとなるきっかけになれますようお待ちしています。
(柏木)
先日、近所のスーパーに行ったら、日用品フロアに防災グッズコーナーが増設されていました。簡易ベッドや充電用ソーラーパネルまであり、忘れていた防災意識が復活しました。
さて、自然災害に関しては、なんらかの備えをしている方が大半ではないでしょうか?
一方、労働トラブルに遭ってしまった時のために日頃から備えています!という人はあまりいないかも知れません。そもそも備えと言われても何をかすればいいのか分からない…と感じるかも知れません。
私の考える備えは、
1、 大切な書面(メールの場合もあり)を保存しておく
2、相談できる場所を探しておく
です。1、の大切な書面とは、例えば
・労働条件通知書、雇用契約書
・就業規則や賃金規定など
・給与明細やタイムカードのコピー
などが挙げられます。例えば残業代が支払われていない…などのトラブルにあったときは、残業をした記録(タイムカード)、や支給額の記録(給与明細)が重要になってきます。
自分だけ退職金が支給されていないのでは…という時は、就業規則や退職金規程を確認し、どのような支給要件になっているかなどを調べる必要がでてきます。
書類の名称がよく分からないという場合は、会社から労働条件や給与に関する書類をもらったら保存しておく、というやり方でもいいと思います。
2、の相談できる場所については、
実は、内容によって適切な相談先(行政機関等)が異なります。労基署なのか、労働局なのか、ハローワークなのか。弁護士に相談する事案なのか。
トラブルが生じたときに調べて判断するには労力がかかるでしょう。そんなとき「どこに相談すればいいか」も労働相談カフェでは相談できます。
いざという時の相談先のひとつとして備えおいていただければ幸いです。(山本)
通勤手当の遡及払いの請求を拒否されたとの相談があった。
いつものように都内のカフェで話しを聴くことになった。
以下のような話しであった。
1年ほど前にバス運賃が値上げしたことを届け出ないままにしていた。
以前の運賃値上げのときは、とくに届け出手続なしで通勤手当てが改訂されたこともありそのままにしていたとのことである。
いつまで待っても通勤手当ての改訂がないので、この度、給与担当者にその旨を話して届け出ることにした。
会社の定める通勤手当規程には、①通勤手当として実費を支給すること、とともに、②入社の際に通勤経路を届け出ること、③通勤経路の変更等があった場合はすみやかかに届け出ること、など手続についても規定されている。
給与担当者は、通勤手当の改訂は従業員からの届け出を前提にしていることを根拠に遡っての支給はできないと説明しているようである。
通勤手当は賃金であり、その消滅時効は2年である。
逆にいえば2年以内ならば遡って請求できる。
また、支払いの根拠は労働契約であり、本件の場合は通勤手当規程がその根拠となる。
実費を支払うとの通勤手当規程の定めからすれば、遡及払いは認められないとの給与担当者の説明は合理性がない。
以上の見解を相談者に説明したところ、給与担当者にもう一度話してみる。
一応すじを通してみるが、遡及する請求額は5千円程度なので、それでダメなら、あえてそれ以上争うつもりないとのことであった。
ちなみに、カフェでの労働相談を申し込んだ理由は、千円の相談料と自分の飲み物代の負担だけなら、労働トラブルの専門家に話しを聴いてもらい、不満を吐き出し、スッキリしたかったからのとのことである。
ほっとユニオンはそのような相談も歓迎します。(直井)
